現在 10件表示 

  [78] さらば、広島! 2006/02/05 18:45:12 

『水曜日の食卓』は、とりあえず無事に幕が開いたと思ったら、今日はもう楽日である。
何しろ公演日が3日間4ステージなのだから、初日と中日と楽日しかない。
個人的には、本番が全部で4ステージしかないなんて芝居をやるのは、ホンマに久しぶりである。
M.O.P.でいうと、近鉄小劇場に初めて出た『オールディーズ』の初演くらいが最後ではないかな。
13年も前だ。
しかも今回の会場はキャパシティーが150席の、まさに小劇場である。
この規模の会場で4ステージとなると、ほとんどOMSでやった処女作の『HAPPY MAN』のあたり以来かも知れない。
でも、今回は、そのたった4ステージのために、戯曲講座用のあらすじ全国公募があり、鐘下辰男くんによる戯曲講座があり、キャストオーディションがありと、実に足かけ三年くらいの準備期間を経ての公演なのだから、これはある意味べらぼうに贅沢な公演でもある。
とにかく、きちんと手間ヒマかけて作った芝居だ。
派手さは一切ないのだが、とてもハートフルな作品。
内容については、大阪でのロケ仕事のついでに初日前のゲネプロを観に来てくれたキムラも「いやァ、ええ芝居やったわ!」と声を大にして感激してくれていたということで、おおよそを察していただきたい。
スタッフワークのことについては前も書いたが、本番で特筆すべきは「消えモノ」ね。
題名からも想像されようが、この芝居には家族の食事シーンがやたらにある。
出てくるのは、ご飯、味噌汁、漬物、八寸(広島の家庭料理、五目煮みたいなもの)、ツナじゃが、野菜サラダ、水炊き、白粥などなど……。
でもって、今回はそれらすべてに本物の「消えモノ」を使用したわけである。
いやー、これはすごかったね。
演出部の担当スタッフが毎日裏で全部本物を作ってた。
いちばんすごいのは劇の終盤に出るポトフよ。
何がすごいってさ、だってこのポトフは劇中では誰も食べないし、観客からも鍋の中身までは見えないんだぜ?
つまり水を入れた鍋を出しとくだけだってまったく構わないのに、にも関わらず毎日本物の美味そうなポトフが裏で作られて舞台に出されてた。
まったくなァ。
あんたらは黒澤組のスタッフか(笑)。
あと、劇中のオリジナル音楽も素晴らしかった。
作曲家の加藤健一くん(あの有名俳優さんと同姓同名だね)には、ハープっぽい音色のケルトの曲を演出家がイメージしてる音楽として渡してあったのだが、見事にそれを越えるような曲を3曲も作ってくれた。
しかも、メインテーマは最終的に本物のハープ奏者を使って録音し直したという。
いやはや。
これらすべての手間ヒマが、600人の観客に見せるためだけにかけられたのだ。
これを贅沢と言わずして何と言おう?
でもね。
こういうことこそが「文化」なんだと思うよ。
いや、マジでさ。
ま、その全4ステージの公演は無事に始まり、とにもかくにも無事に終わった。
キャストとスタッフ全員に、心の底から「お疲れさま」と言いたい。

ところで。
今回の芝居は全篇広島弁の芝居であるので、これを機会に広島弁を多少なりともマスターしたいという下心があった。
劇作家・演出家のはしくれとして、まァ、今後何かと役立つこともあるだろうしね。
で。
その中でもお気に入りの一つが「たちまち」である。
この言葉、広島では「たちどころに」という意味よりも「とりあえず」といったニュアンスで使うらしい。
つまり、冒頭部の「とりあえず幕が開いた」は「たちまち幕が開いた」ということになる。
学校の先生なんかも「とりあえずプリント配ります」というのを「たちまちプリントを配ります」とか言うらしい。
何だか愉快だ。
そういや酒井のオヤジは広島出身だから、今度じっくり聞いてみようかな。
もう一つ、「よいよほんま」という台詞がよく出てきて、こっちは「まったくもう」みたいなニュアンスらしい。
「おまえもよいよほんま」と言えば「おまえって奴ァまったくもう」ってことらしい。
これも何か愉快。
オレの中では、友Q文体ブームが去って、これからはちょっと広島弁ブームがくるかも。
今度呑み屋で「ビール三本、たちまち!」とか言ってみるかな。
ものすごく「たちどころに」出てきたりしてな。

ま、てなわけで、いろんな人々や事柄に感謝しつつ。
さらば、広島!


  [77] 開幕間近の身悶え。 2006/01/31 01:24:12 

唐突なのだが。
今すっごく足の爪が切りたいのよッ!
うん、いいぜ、だったら切れよ、って話であるが。
まあ、落ちつけ。
足の爪を切るのが昔から好きなのね。
オレ以外にも、きっとそういう人は、そこはかとなくいると思う。
人ってさ、日常生活の中のほんの些細なことが、奇妙に好きだったり、嫌いだったりしない?
ちなみにオレの場合、足の爪を切るのは大好きで、トイレットペーパーの交換をするのはかなりの苦痛だ。
ま、苦痛だからといって、もちろん交換しないわけではないがな。
どころか、いつも積極的に交換し、「こんなイヤなことを進んでよくやった。オレもなかなかの大人だ」というヒロイックな気分に酔ったりするほどなのだが、それでも苦痛には違いない。
たぶん、ご幼少のみぎりに、交換がうまくいかなくて(昔のトイレットペーパーの木製の芯ってけっこう複雑なバネ仕掛けになっていて、幼稚園児くらいには難しかったのだ)、便所の中で何回も泣きそうになったのがトラウマになってんだと思う。
ま、そっちの話はどうでもよくて、足の爪を切るって話だ。
オレの場合、だいたいペースは一ヶ月〜一ヵ月半に一度くらい。お風呂上りに切る。
普通の人はもっとマメに切るのかもしれない。
オレの場合、好きなので、けっこう伸ばしてから切る。
ま、切り甲斐を求めるわけだ。
で、今ちょうど切り頃に伸びてきている。
ああ、切りてえー。
だから切りなさいって、知らないよ、んなこたァ。
って、まあまあ、もちつけ。
って、つくのか? もちを? なぜ?
いいえ、落ちつけ、でした。
それくらいのペースで切る人なので、どうせなら生活の節目節目に切ることが習慣になっている。
僕の場合、一種のゲンかつぎなんですなっ、これがっ!!(←友Qふう。もうええて)
たとえば、稽古初日の朝に切って、次は本番の初日の朝に切ったりとかね。
だから、前回切ったのは『セパレート・テーブルズ』の初日の朝で、その前はその稽古初日の朝だったわけさ。
で、今度は『水曜日の食卓』の初日が間近なので、当然ながら、その日の朝に切ろうってわけだ。
それまでは切りたいんだけど切れないのよ、くうーッって、ただそれだけの話よ。
すまんな。毎度毎度、実のない話で。

今度の芝居はご家庭劇と書いたが、上演の手法としては、まあ、いわばスーパーリアリズムの世界だ。
稽古を重ねてキャストとスタッフのアンサンブルが高度なものになってゆけばゆくほど、
見た目には「まったく普通じゃん、それ(笑)」という状態になってゆくのが、実にもう愉快で仕方ない。
たとえば舞台上のファックス電話が鳴った時に、液晶パネルが色が変わって点滅するとかさ。
すっごく当たり前のことでしょ?
でも、これって、小道具の電話機を分解して、液晶部分の細い電源コードを取り出して、裏で演出部のスタッフが手元で操作できるようにと改造されたものなのね。
なぜそこまでする必要があるかというと、舞台上が完全暗転する際にはファックスの液晶部分も消えなければダメだからであって、
「じゃあ舞台裏で電源抜いてオンオフ操作すればいいじゃん」という話だと思ったのだが、ファックスの野郎は電源を新たに入れるたびに「ピーッ!」という無駄な確認音を発しやがるのである。
それで、舞台監督がムキになって、液晶部分だけ遠隔操作できるように改造したのだ。
でも、裏にそんな苦労があるとは、お芝居を観る観客には絶対に気づかれないだろうと思う。
だって見た目は「あまりに普通」のことだからね。
なんか今回は、そういうことが愉快で仕方ない。
芝居ってのは、ホンマ、いつの時代も「手作り」なんだよなあとしみじみ思う。
そいつの幕がまもなく開く。

ああ、早く足の爪切りてー。
だから切れって。誰も止めてねえって。

ごもっとも。


  [76] 進化する稽古場。 2006/01/19 09:17:48 

今回の『水曜日の食卓』という芝居は、その題名からも想像される通り、「ご家庭劇」である。
広島市内に暮らしている、まあ、ごくありふれた家族「伊藤さんち」のお話だ。
だからある意味、『伊藤家の食卓』だといっていい。
何だよ、ある意味って。
「いっていい」って全然意味わかんないし。
ま、とにかく。
舞台装置は、けっこうリアルにごく一般的なご家庭の内部を再現したものなのね。
メインはカウンターのあるダイニングキッチンで、下手側に仏間がある。ちょっとアンバランスだけど、つまりは旧い日本家屋に十年ほど前リフォームを施した態だと思っていただきたい。
で、年明けに広島入りした時には、すぐにでも立ち稽古に入れるようにと、稽古場にそれらの仮道具が組まれていた。
パンチを敷き、ビニールテープでセットの実寸通りに仕切られ、そこに炬燵やらテーブルやら仮のパイプ椅子やらが置かれていたわけだ。
これはまあ、稽古の初期によくある形態である。
でね、愉快なのはここからだ。
その道具たちが、文字通り、日々進化してゆくのである。(つまり、本番で使う本物の道具が搬入されて増えてゆくのだ)
翌日になると椅子と食器棚と箪笥が出現し、次の日には冷蔵庫、次の日にはシンク、そしてキンピカの仏壇といった具合で、毎日稽古場に足を踏み入れるたびに「おおー、また増えてるよォ、愉快愉快!」と思っている。
こういうのってさ、通常は小道具屋さんに美術家と舞台監督などが出かけて行き、あれこれ発注して、ほとんど一括で道具が稽古場にやって来たりするもんなのね。
でも広島には小道具屋さんなんてものはないので、これらは皆、スタッフがあちこちを駆け回って、安く買い込んだり借りたりしてきたものたちなのである。
その奮闘ぶりには、さすがに頭が下がる。
何といっても、稽古が始まってもう二週間なのだが、この間、一度も「進化」の足を止めたことがないってのがすごいね。
いや、ホンマ。必ず何か増えてんだよな。
インターホンが付き、階段ができ、カウンターができ、壁が少しずつ増え、水だってちゃんと出るし、一昨日はプロパンボンベがやって来て、とうとうガスも使えるようになったぜ?
ライフライン完全確保だ。
もうここで暮らせるわ。
ま、誰も暮らしゃしないわけだが。
昨日は炊飯器で飯を炊き、それで本物の「おかゆ」を作って食べるシーンの稽古をした。
いやー、できるもんですなっ、おかゆが!!(←友Qふう。しつこいか)
役者は大変そうだったが、こっちはダイエット中で腹をへらしてるので、やたらと美味そうに見えたけどな。

で、今日はいったい何が増えてんだろ?


  [75] リビニンヒロシマ! 2006/01/15 12:00:16 

えー、遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくってことで一つ。
てなわけで、右手首骨折からもう一年経ったことになるのだな。
いやー、実に早いものですなっ!!(←友Qふう。流行りか?)
で。
新年四日に広島入りして、五日からずーっと『水曜日の食卓』の稽古を続けている。
全篇広島弁による芝居の稽古を続けているせいで、エセ広島弁も板につきつつあるぜ?
あ、そういや「板につく」って愉快な言い回しだな。
かまぼこか?
かまぼこなのか、オレは?
昨日は昼から一般向けの「演劇講座」というのもやった。
「演劇講座」といっても、まあ、演出家とはどういう仕事なのかということを二時間ダラダラしゃべっただけだが。
で、その後夜九時半まで稽古。
さすがにちょっと疲れた。
キャスト(やスタッフの大部分)はみんな普通に働いている人たちなので、夜の稽古がメインである。でもって土日はがんばって終日稽古。
こういうのも久しぶりだ。ま、13〜14年前くらいまではウチの劇団もそうだったわけだがな。
夜勤の役者がいたり、途中で保育園にお迎えに行かなきゃいけないキャストもいたりして、それはそれでなかなか大変なのだが、そういうスリルもいいものだと思うしかない。
いやー、みんな大変な中、実にようやってるよ。
芝居が好きなんやねえ、と感心する。
今日もこれから夜まで稽古だ。
で、平日の昼が空くので、仕事を受けた当初には、この広島滞在がとても楽しみだった。
観光だってできるだろうし、何よりまとまった自由時間が持てる。
その機会に、いろいろなことを、少しだけゆっくり考えて整理することができるだろう、と。
ところが世間というやつはやっぱり甘くなくて、想定外の仕事がその時期にどっとズレ込んできた。
おかげで稽古時間以外は、あれこれのホン直しに追われている。
まったくなあ。
よいよ、ほんま。

ま、とりあえず今年もよろしくってことじゃけ。


  [74] 良いお年を。 2005/12/26 05:33:09 

『セパレート・テーブルズ』は、おかげさまで無事に幕を閉じました。
師走の何かと忙しい時期に、遠いところからわざわざ観に来てくださった方もたくさんいた。
いやいやホンマ、御礼申し上げますです。
まことにどうも、ありがとうございました。
最終日の舞台を観ていて、しみじみ「ああ、宝石のようだなァ」と思ったよ。
うん、自分で言うのもオメデタイのだが、まったく宝石のような芝居だったね。
劇団公演以外でそんな感慨を持てる作品ってなかなかないもんです。
打ち上げも幸せでした。
ジョン・マルカム役で久しぶりに舞台に立った劇作家仲間の坂手洋二氏は、何しろ第一幕の主役の一人なわけだし、劇中もっとも台詞の多い難役で、稽古中はそりゃァもうずっと苦戦していたけど、本番が始まってからはぐんぐんと良くなって行き、最後はホンマに良かったな。
この坂手くんの配役は、今回の全キャスティング中で真っ先に思いついたものだったのだけど、本番中、確か鈴木裕美にこんなふうに言われたね。
つまりそれは、オレ自身のジョン役への思い入れが強すぎるせいで、いわゆる「俳優」さんにその役を渡したくなかったってことなんじゃないの?って。
うーん、なるほどね。
深層心理ではそういうことなのかも知れないけどね。
でも、坂手、ホンマに似合ってたけどなァ。
ま、悲願だった芝居を上演できて、とりあえず幸せだった。
年末回顧ってわけじゃないけど、今年は『水平線ホテル』も『写楽考』も、そしてこの『セパレート・テーブルズ』もみんな良かったと思ってる。
うむ。できれば毎回こう行きたいもんだよね。
さて。
で、翌日から早くも来年の仕事が始まった。
実は今日(26日)からは広島で『水曜日の食卓』というお芝居の稽古に入る。
演出9連戦の4本目ですな。
で、今ざっと数えたら、その稽古と並行して5本のホン直しを進行させねばならない。
どひゃーだ。
何じゃそれ、だ。
その先に、さらに手つかずになってる2本の直し&仕上げもあるのだ。
うぎゃーだ。
ちなみに、打ち上げが幸せだったぶん遅くまで飲みすぎて、次の日の仕事がちょっと不幸せなオレでした。
ばか。
もっと大人になれ。

てことで、みなさん、良いお年を。

あ、待て待て。
ダイエットはいちおう継続中だぜ?
開始時から6キロ減。
どうよ?

どうよってもなあ、正月来るしな。

良いお年を。


  [73] 『セパレート・テーブルズ』上演中! 2005/12/17 11:24:40 

幕が開いた。
劇場では、濃密で繊細な時間が静かに流れている。
くどくは言わぬ。
観てほしい。
23日まで。全11ステージというのは正直少なすぎると思っている。
それくらい贅沢に作ってある、ということだ。
観ないのは損だと思う。

ゼヒモンってことでひとつ。


  [72] 今日から劇場(こや)入り! 2005/12/13 11:17:49 

本日から劇場入り。
照明が吊り込まれ、大道具が次第に建て込まれてゆく。
毎度のことながら、この日は本当にわくわくするのな。
いよいよその作品の世界に色がつき、目に見える形で出来上がってゆくわけで。
それにしても、今回のスタッフワークもとてもいいぜ?
奥ちゃんの美術も相変わらず素晴らしい。
三大寺の衣装も武ちゃんのヘアメイクももちろん素敵だ。
今回の舞台は1950年代のイギリスの保養地ボーンマスのホテルの食堂とラウンジである。
物語そのものも舞台も決して派手な設定ではないのだが、言ってみれば趣味性の高い世界であって、各スタッフも楽しみながらそれぞれに存分に腕をふるってるって感じだ。
だいたいがオレが好きなスタッフさんというのは、みんな凝り性なんだな。
小道具を担当してくれている今回の演出部のスタッフもそうとう凝り性である。
今日は、食堂のテーブルに載っているメニューの文字が全部綺麗に印刷されているのを見て嬉しくなっちまったよ。
だってこんなの、客席からは絶対に見えないものだからね。
そういうのって言わばそのスタッフさんの遊び心なのだが、オレはこういうことがすっごく大事なんだと思ってる。
少なくとも、それを見て演技をする役者たちはノルだろうしね。
いつも同じ話になるけど、芝居ってのは基本的に全部ウソなんである。
で、お客さんにしたってさ、同じウソなら、そこには一切の手抜きがないほうが騙され甲斐があるってもんだろうと思う。
M.O.P.の舞台も毎回そういう心算で作っているのだけど、今回もかなり期待してもらっていいです。
キャストもスタッフも最強、芝居は全体に丁寧な仕事で作られているという自信がある。
台本はもちろん一級品だ。
ちなみにオレの演出もな。
とても贅沢な気分を味わってもらえると思う。
この芝居は買いだぜ?
観なきゃ損だと思うよ。
いや、マジで。

待っちょるけんね。


  [71] クリスマス・シーズンにぜひ! 2005/12/06 22:11:34 

しかし何だな。
自分が好きで好きでたまらなかった芝居の稽古をしてるというのは、本当に楽しいのな。
この『セパレート・テーブルズ』は、もう、まったくもってオレ好みの作品なのね。
内容についちゃ、もう頭の天辺から尻尾の先まで好きだ。
ま、尻尾の先って何なんだよって話だが。
でもって、その稽古も今週から第3クールに突入し、早くも最終段階である。
明日からは劇場入りの日まで日々通し稽古を行う予定。
実戦主体の調整段階に入ってきたわけで、いよいよオープン戦突入という感じだ。
さて。
ここへ来て予告しておきたい事柄がいくつかある。
まず、この芝居の上演時間の長いことだ。
間に休憩をはさむが、第一幕と第二幕あわせてドーンと3時間半弱である。
ただし、それだけを聞いて「ひえ〜? そんなに長いのォ〜?」などとひかないでほしい。
実は、何を隠そう、この芝居は2本立てなのだ。
そう、第一幕と第二幕では物語が異なるのよ。
もちろんセットも登場人物もほとんど同じだし、二つの物語にはちゃんと関連性もあるのだが、同時に、その2本は個々がしっかりと独立した物語にもなっているのだ。
こういう上演形式をイギリスでは「ダブル・ビル」といって、わりと一般的らしいんだけどね。
でもさ、こういう言い方はミモフタモナイとは思うけど、やっぱ、すっげえ「お得」ですぜ?
自分で毎日見ててもそう思うもん。
2本観て五千円という、このお値段。
どうすか?
はっきり言ってお値打ちだと思います。
間違いなくお腹いっぱいになります!
次にね、年末のこの時期に観るのには、実はとてもふさわしい作品であるということ。
二本とも「愛」がテーマの芝居だからね。
決して甘い物語というわけではないけれど、それでも最後には胸の奥に小さな灯がともるような内容なんだ。
これは別に狙ってたわけじゃないんだけどね。
何だかさ、意外にクリスマス・シーズンにはちょうどいいような気がしてきてるんだよね、最近。
こういうのってさ、この期におよんで演出家自らが感心してるってのもどうよと思うかもしれないけど、でもそれこそがポイントだぜ?
つまり、かなり信用してもらって大丈夫ってことだ。
というわけで、ぜひ大勢の方に観ていただきたいと思う。
特に後半の19日〜22日のソワレにはまだ少し余裕があるそうなので、ゼヒモンってことでひとつ。
大人向けの、実にいい芝居に仕上がってます。
カップルで観に来ちゃどうだい?
もちろん、一人でだって大歓迎さ。
さァ、観とこうぜ、みんな。

掛け値なし!

ホンマのホンマですわ。


  [70] 第二クール佳境! 2005/11/29 00:46:24 

『セパレート・テーブルズ』稽古佳境!
第二クールのクライマックスであり、この辺りである程度の手ごたえがなきゃいけない時期でもある。
でもって、手ごたえはあるでッ!
あるある!
これ、絶対に素敵な芝居になると思う。
ただ、予断は許さない、というのも正直なところだ。
時々「すごくいい!」で、次の瞬間、「やっぱまだまだやァ」とアセる。その繰り返しだ。
いつものことではあるのだけど、この時期にちょっと落ち込むと必要以上にかなり落ち込むのよな。
役者が一所懸命やってんのにオレのダイレクションが悪くてなかなか芝居が見えてこない時は、オレも演出家としちゃまだまだてんでなってないんだよなァと思えてきて、かなりつらい。
ま、顔には出さないわけだがな。
それになァ、俳優たちは、本当によくなろうと、各自あがいて頑張っているもんなァ。
じっくりキャスティングした成果はあって、今回も本当にいい座組なんだ。
それを生かすも殺すも演出家次第ってわけだ。
よし、明日だ明日。
そして体調だ。
ひたすら体調を維持しろ、オレ。
体調がよけりゃそこそこやるやつなんだ、オレ。
ちなみにダイエットは継続中。
2キロくらい落ちたぜ。
ロデオボーイも購入したしな!

よし、伊集院光のラジオ聴きながら寝よ。


  [69] 第一次キャンプ打ち上げ! 2005/11/18 00:32:19 

今回は稽古場が三ヶ所移る。
稽古場にもいろいろスケジュールがあって、人気のある稽古場(経済的・空間的・アクセス的に好条件)などは、まさに早い者勝ちで、いろいろなカンパニーがそれこそ入れ替わり立ち替わりで稽古するのね。
なので、公演によってはずっと同じ稽古場をキープできないということも当然起こる。
また本番が近づくにつれて、できるだけ本番通りの稽古が出来る場所(つまり比較的広い場所ね)にちょっと贅沢して移動したい、ということもある。
それで今回は西新宿から池尻、再び西新宿といった具合に移動だ。
何でもかんでも野球にたとえるのはよくないけど、この感じが何となく春のキャンプに似てるのよね。
場所が移るにしたがって基本練習からだんだんと実戦練習に移って行く感じなんかもさ。
で。
昨日、一次キャンプを打ち上げたよ。
第一クール終了。
芝居は全体の半分の段取りがついたところ。
まあ、まだまだこれからとも言えるが、今がいちばん楽しい時期であるかも知れない。
何しろ可能性がまだ無限だからねえ。
今回のキャストはかなり個性の強い俳優たちだし、うまく行けばそれこそ最強打線&鉄壁の守備陣が完成するはずなんだけどね。
でも、そういう可能性を日々感じつつ、今はみんないろいろ探りあっているところ、かな。
もちろん調整の早い役者さんもいるし遅い人もいて、そういうの見極めるのもたぶん演出家の大事な仕事で、でもそれってけっこう大変なんだけどね。
初めて一緒にやる役者さんもたくさんいるし、オレはあんまりうまくないけどね。
でも、この中間点での手ごたえとしては順調だと思う。
イヤ、かなり面白くなるよ、マジで。
というわけで役者たち有志数人とジンギスカンを食ったよ。
美味かった。

ちなみに先週からダイエットを開始した。
10日で500gくらい減ったよ。
先、長えーなァ。



Cool and Cool