▼あらすじ
昭和八年。「青猫」は、風変わりなマスター・ブルさんが経営するカフェ。築地小劇場のすぐ裏にある。
劇団「新人座」の文芸部員・八起静男は、「青猫」の踊り子にして娼婦の宮下そらと恋人の仲。今日こそプロポーズしようと、本番を抜け出して「青猫」にやってくる。だが、その日に限ってトラブル続き。役者が特高に捕まり、急遽代役を引き受けるハメになったり、その特高が店に乱入、大捕物が始まったり……しかも、ちょっとした行き違いから八起とそらは破局を迎えてしまう。
八起は一計を案じ、老人に変装して「青猫」に現れる。だが、その姿は偶然にも、東郷平八郎元海軍元帥に瓜二つ。八起は、心ならずも、「東郷閣下」としてそらと交際することに。何度も正体を打ち明けようとする八起だが、実弟・五郎の出征にショックを受けるそらを「東郷閣下」として慰めるうち、一生、偽物を演じる決心をすることに。ところが、本物の東郷閣下が死んでしまった……。
八起は東郷の幽霊を演じることで、そらと別れを告げる。そして、八起本人として再びそらの前に現れ、プロポーズを遂げるのだった。
※『ピスケン』の続編的意味合いを持つ、M.O.P.版『あなただけ今晩は』。本格ウエルメイド・ラヴ・コメディであり、奥村泰彦氏が初めて舞台美術として参加、新たな方向を示した作品。 |